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「病気とはなにか?」という話

はてなブックマークのエントリーをつらつらと流していると、「辛い」「死にたい」という匿名ダイアリーのタイトルが定期的に上がってくる、ような気がする。そんなエントリーに対して「金があれば解決するよね」的なコメントも定番な感じがしている。

そういったエントリーで思い出すのが、この辺りの本。

精神病を知る本 (別冊宝島 53)

精神病を知る本 (別冊宝島 53)

 
精神病を知る本 (宝島社文庫)

精神病を知る本 (宝島社文庫)

 

 

自分が持っているオリジナルの別冊宝島版は1986年。文庫版の編集内容は未確認。

この本自体は「精神病」が社会的に「創られた」経緯を綴った、ミシェル・フーコー的なポジションの内容で…という部分は置いといて。

浅野誠氏(千葉県精神医療センター診察部長・当時)へのインタビューを引用。

問題になるのは、第一に「病気とはなにか?」ということだと思うんです。(中略)まず病気についてですが、私は、人間の生きていく過程は獲得と消費の歴史だろうと思います。一般の人は消費よりも獲得するもののほうがわずかに多くて、それが有形無形の財産として蓄積されていきます。 ところがあるとき、なんらかの原因で獲得能力を著しく損なう人が出てきます。(中略)具体的には生活が破綻した状態、経済的な意味での生活能力を失ってしまうような状態、そんな状態を作り出す原因のひとつを、「病気」ということができます。これは風邪でも精神病でも同じですね。それをもう一度生産過程に戻してやるのが、治療です。
働かなくても生活できるくらいの資産がある人は、分裂病にかかりにくいと考えられます。たとえ分裂病になったとしても、生活が破綻しなければ家に引きこもるだけで病院には来ませんから、病気とは言えません。

精神病自体のお話は省略しますが、収入の範囲で収まる趣味なら正常、生活を破綻させる度を越した趣味は病気、貧富は個別の環境なので、病気か否かは経済力次第という身も蓋もない話です。

仕事が見つからないとか、長時間拘束とか、安い賃金で保障も無いとか…。