『機動警察パトレイバー劇場版』『機動警察パトレイバー2 THE MOVIE』は、ロケハンに帯同させたカメラマンが撮影したコンセプトフォトをレイアウトに利用しているのは有名な話ですが、
ロケハンで撮影した写真以外に、既存の写真集からレイアウトを引用していることも知るひとぞ知る話です。その中でも『昭和二十年東京地図』(文・西井一夫 / 写真・平嶋彰彦)は、かなり引用点数が多い本です。
『昭和二十年東京地図』は正編・続編の2巻で、自分の持っているのは2巻を1冊に再編したちくま文庫ですが、ちくま文庫版は収録時に割愛された箇所も多いようなので、もし手にするならばオリジナルのほうが良いようです。
文庫本ベースですが、もうそのまま!という頁を記します。
暴走レイバーを待ち伏せしていた場所は左側の写真、再開発前の新宿駅南口。
絵コンテにわざわざ店名を入れてます。
松井刑事が船で登場するシーンは五反田の池上線ホーム下。
五反田も近年、とうとう再開発されちゃいましたな。
渋谷川は駅周辺が暗渠も含めて絶賛工事中。
まあここは誰が撮っても同じ構図になるし、有名どころですが。
バブル期に潰された代官山同潤会アパート。松井さん達が通り抜けるカットに利用されています。
これも松井さん達が下側を通るカットに。
『パトレイバー2』ではこの本からの引用は少ないようですが、それでも…
犬と戦車が足されています。
画像は、文庫版の『「昭和二十年」東京地図』の他、『少年サンデーグラフィック・スペシャル「機動警察パトレイバー・劇場版」』、『METHODS 押井守「パトレイバー2」演出ノート』より引用いたしました。
今だったらちょっとアレかもしれませんが、西井氏も既に鬼籍に入られて久しいので、自分メモ的に。