塩田千春 | 鍵のかかった部屋(KAAT 神奈川芸術劇場)

第56回(2015年)ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展日本館に出品された、塩田千春氏のインスタレーション《掌の鍵》を再構成した、帰国記念展になります(塩田氏はベルリン在住)。

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 会場に入場すると、暗い空間に、赤い糸を天井と床に張り巡らせて作られた

「部屋」と、その部屋に入るための「ドア」が待ち構えています。

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来場者はそのドアを開けて部屋に入ったり出たり、部屋の外側で、刺々しい繭のような「部屋」を眺めたり、という奇妙な空間と時間を体験します。

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部屋の外には、夥しい数の鍵が、やはり赤い糸で天井から吊り下げられ、群となって眼の中に飛び込んできます。

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世界中から集められた鍵は、何処に繋がっているのか。

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強烈な赤い色の糸は、血の生命力や温かさ、禍々しさ、色々な感情を滾らせる強さを感じさせます。

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