「幻想の銀河 山本 基×土屋仁応」(THE GINZA SPACE)
床に塩で線を描くインスタレーション作品を制作する山本基氏と、仏教美術の技法を応用した動物の彫刻を制作する土屋仁応氏によるコラボレーション展示。
鏡を敷き詰めた床に塩で描かれた星雲自体も美しいのですが、そこに鹿の群れが佇んでいる様子は、本当に幻想的で、最初から構想されていた構図のように見えますが、実はお二人は互いの面識が無く、ザ・ギンザスペースが引き合わせたそうです。
山本氏の提案により床面を見下ろす見晴台が設置されており、星雲を俯瞰する鑑賞もできるようになっていました。
星雲には分け入って近づくことができないのですが、群れから距離を置いて凛として立つ鹿も制作されており、鹿の細部の美しさも観ることができました。
星雲の天上には、土屋氏による『月』が、群れを見下ろすように飾られており、空間がより立体的に構成されていました。精緻に築かれた空間に身を置く贅沢を久しぶりに味わった、という感覚です。
(以下オマケ)
虎ノ門駅の『白い虎が見ている』(中谷ミチコ)。パブリックアートの設置は悪いことではないのですが、この作品の全体を観るための、設置されているプラットホーム自体の広さや柱の位置が…(後で改装されるのだろうか?)